っ……だから。


ケータイを持っている手が震える。


ボタンに触れてる指が震える。


明日も学校をサボろ。


俺はメールの返信をせずに部屋を出た。




玄関まで来たところで、さっきまで姿が見えなかった女が俺に近づいてきた。


「光輝もう帰るの?」


「帰る」


女が俺の腕に抱きつく。


「ねぇ、今度いつ来る?」


今までみたことがない笑顔で女が言う。


……っ


「当分こない。つか、もうこないかも」