茉莉はヒック、としゃくりあげながら声を出さずに泣いてる。


俺は意味が分からなくてただ泣いてる茉莉を見つめてた。


抱きしめる、なんて考えは全然でてこなくてただその場に立ってるだけ。




その状態がいつまで続いただろう。



~♪


ケータイが振動して音を出した。


あの曲は家を出る時間に鳴るようにアラーム設定しているもの。


時間にはシビアな方だから、いちいちアラームを設定している。


そろそろ学校に行かねえと遅刻になるな。


俺は茉莉の腕を無理やり腰から離した。


茉莉はビックリして顔を上げて俺を見る。