彼女に触れる理由



茉莉の頬は涙で濡れていて涙のあとがいくつもあった。


「なんで泣いてんの?」


そう聞くと彼女は自分の手を見つめた。


茉莉が見つめる手には何か握られている。


なんか字が書かれた手紙のようなもの。


ベッドの上にはお菓子の箱で作った入れ物が置いてある。


……!


その箱に見覚えがあった。


――何度も何度も捨てようとした箱と手紙。


「み、見るな!」


俺は茉莉の手に握られていた手紙を無理やり奪い、ベッドの上に置いてあるお菓子の箱の中に入れて


バンッ……!


箱を壁に投げつけた。