時間がないと言っても、そんなバタバタする程でもないし。
ゆったりとは出来ないけど。
俺の質問に、茉莉は唇の両端をクイッと上げた。
そして、首を縦に何回も上下させる。
そんなに嬉しいの?
俺が1番嬉しいのには間違いなさそうだけど。
……つーか
「ハハハッ!頷きすぎだって」
そんなに嬉しがられると、こっちがニヤニヤして気持ち悪いやつになってしまう。
「よし!決まり!早く学校にいけないけどいい?」
彼女は、また頷く。
茉莉から離れてその場に立ち、座ってる彼女の指に自分の指を絡ませて彼女を立たせた。
指は絡んだまま。
――手を繋いだまま俺んちに向かった。