家に帰る途中にコンビニを見つけた。
ちょうど、今日の昼飯をどうしよう、と思っていたところ。
ここで、パンでも買っとくか。
まだパッチリと開かない目で何回かまばたきをし、眠気を覚まさせてから、広告が貼られている透明なドアを押した。
――コンビニに入って、すぐだった。
「茉莉?」
レジで金を払っている茉莉を見つけた。
彼女はこっちに気づかず、なぜか財布の中を探っては困った顔をしている。
……?
もしかして金足りねえの?
レジの様子を見ながら茉莉に近づき、近くまでくると彼女の肩をポンッと叩いた。
茉莉は、ビクッと勢いよく肩を上げて俺の方を見た。