えっ、る?
【る】で終わった?
『クリアです。それでは次は【る】から始まるものを見つけて下さい』
そんな、うそでしょ?
「てめぇええええー!」
悠馬が、賢太を壁に押しつける。
肘で押し当てて首を絞めつけるけど、賢太の顔から意地の悪い笑みは消えない。
一応、ルールは守っている。
私がなにを答えたって、賢太は【る】で終わらせるつもりだったんだ。
ゲームから解放されることより、ゲームを使って悠馬を殺すことしか考えていない。
「ぶっ殺してやる!」
そう言うと、賢太の顔面に思い切り拳を打ち込む。
プラモデルとともに床に脱げ出された賢太の腹に、何度も蹴りをお見舞いする悠馬。
そうこうしている間にも、どんどん時間は減っていく。
「悠馬、早く探せ!」
頭に血が上っている悠馬には、新田くんの声も届かない。
「こいつ殺してやるよ!」
「し、死ぬのはお前だよ!」
口から血を吐きながら、賢太が声を荒げる。
初めて、いじめっ子に反抗した瞬間だった。
「上等だぁ!」
トロフィーのようなものを掴んだ悠馬が、その手を振り上げる。
「悠馬!」
後ろから抑え込む新田くん。
暴れ狂う悠馬を、なんとか食い止める。
「く、くっ、く」
その時、小さな笑い声が聞こえた。



