集まったファミレスでそう打ち明けたのは、明香だった。
まだしりとりゲームが終わったばかりで、私たちはゲームの余韻に浸りながら、ドリンクバーを注文する。
「なんか食おうぜ」と、悠馬なんかは鉄板ハンバーグ
を頼んでいた。
随分と気前がいいのには、ワケがある。
ゲームで手に入れた3000ポイントは、そのままスマホで1ポイント1円として還元されたんだ。
つまり、1人500円の買い物ができるというわけで。
「私もパフェ食べよう」
「それなら俺も」と、新田くんが続く。
「新田くん、甘いもの好きなの?」
「うん。けっこう好きかな」
はにかむ顔が、可愛いと思った。
「それで、どうやったら絶対にクリアできるんだ?」
1人だけ不服そうなのは、賢太だ。
ドリンクバーすら頼まず、イラついている。本当は塾に行くはずが、明香に強引に誘われたからだ。
「クリアするには、あんたも必要だから」と言って。
「次の言葉が【つ】でしょ?」
そう言って、1番バッターの響子が考え込む。
「机はもう言ったよね?じゃ、積み木?」
「学校にねーだろ、積み木なんて」
悠馬が否定すると__。
「それなら用意すればいいのよ」
明香が自信ありげに言った。