『おめでとうございます!全員クリアです!』


「やったー!」


誰からともなくハイタッチをし、喜びを分かち合う。


響子たちとは抱き合い、新田くんとはばっちり手と手が触れ合った。


「楽勝じゃね?」


「いや、悠馬があそこでパンツ脱いだからいけたけど、俺たちなら違う言葉を探してたかも。案外【パ】とか見つけにくいし」


新田くんが冷静に分析する。


そうだ、あそこで躊躇なくパンツを脱げるのは悠馬くらいだろう。


「なら俺、めっちゃ活躍したぽい?」


「パンツ、可愛かったしねー」


響子がからかい、明香も笑っている。


賢太でさえ、この時ばかりは仲間っぽくて__。


『それでは3000ポイント差し上げます!次回は【つ】から始まります。お疲れ様でした!』


ぷつり。


アナウンスが途切れた。


3000ポイントがどれくらいなのか分からないけど、得したことは確かだ。


しりとりは1日1回。


それで、どうやって戻るのか?


お互い、なんとなく顔を見合わせていると、新田くんの顔が歪んでいき、やがて霞んでいく。


意識が徐々に遠のいていき__。


「えっ?」


次に目が覚めると、教室にいた。


周りには、大勢のクラスメイトがいる。


元の教室に戻ってきたんだ。