「田辺、大丈夫か?」
カーテンの隙間から、新田くんが顔を出す。
「__うん」
まだボーっとしているけど、だいぶ楽になった。
あれからすぐ警察がやってきて、事情を聞かれ、なぜか責められているような気がして__気づくと私は意識を失っていたんだ。
警察も焦っているのだろう。
こうも奇妙な事件が続いて、犯人が見つからずに頭を抱えているはず。
だから、いつも被害者の近くにいる私がなにか事情を知っているんじゃないか?と疑っている。
話せない事情はあるけど。
「点滴、もう終わったから帰っていいわよ」
看護師さんに言われ、新田くんに支えられながら立ち上がる。
「いい彼氏さんね」と声を掛けられた。
ゆっくり歩いているうちに、足が元気を取り戻す。
「ごめんね、なんか勘違いしてるみたい」
「いや、別にいいよ」
「めぐみは?大丈夫?」
「それより田辺のことが心配だから」
「__ありがとう」
心からお礼を言った。
今、1人にされたら、どうなるか分からない。
めぐみには悪いけど、新田くんに側にいてほしい。
この傷が癒えるまで__。



