ゲームは【しりとり】の【り】から始まった。
響子が【りんご】と答えて、次は【ご】から始まるもの。
もしこれが普通のしりとりなら__?
「もしかして?」
私は調理実習室から飛び出し、自分たちの教室に戻った。
向かった先は、響子の机だ。
かばんが脇にかかっている。
かばんごとひっ掴み、そこにぶら下がっているのは?
「ゴリラ!」
そう、小さなゴリラの縫いぐるみだった。
「さすがにダメじゃない?」
明香が口にし、みんなも困った顔をしている。
確かに、ゴリラそのものじゃないけど__?
『クリアです!』
「よし!」
思わずガッツポーズをする。
もしこれでだめなら、なにも思いつかなかった。
「ゴミ箱とかあるじゃん」
響子が呆れたように言う。
自分だって、焦りまくってたくせに!
「碁石もあるよな、囲碁クラブに行けば」と、賢太にまで言われる始末。
終わってみれば次から次へと思いつくけどさ__。
『それでは次は【ら】から始まるものを探して下さい』
そんなアナウンスに反応したのは、賢太だった。
どうやら3番手の賢太は、すぐに教室を飛び出していく。
えっ、もう思いついたの?



