「き、気をつけて!」
その声はあまりに震えていて、自分の声じゃないみたいだった。
でも、悠馬のときは、ここで動き出した死り神に殺されたじゃないか。
「大丈夫だ、と思う」
新田くんが力強く答える。
確かに、悠馬は椅子でぶん殴っただけで、今回はバールがめり込んでいるし、赤い血がどくどくと流れている。
ということは、死り神は人間なの?
誰かが、私たちを殺そうとしていたということ?
それなら尚更のこと、正体を知る必要がある。
響子は私にしがみつきながらも首を伸ばし、賢太はただ黙って成り行きを見守っていた。
一度は引っ込めた手を、再びお面へと伸ばす。
どうやら、本当に動かないようだ。
逆に殺してしまったのか?
それだとしても、罪悪感はそれほどない。明香と悠馬は、あいつに殺されたんだし、今回も新田くんが助けてくれなかったら、私が殺されていたんだ。
どうせ、知らない奴だろうし__。
「いくぞ」と、新田くんが勢いよくお面を取った。
すると目を見開き、一瞬にして固まってしまった新田くん。
「えっ__?」と小さく呟いて、なぜか驚いている。
「新田、誰なの?知ってるやつ?」
もう我慢できなかったのか、響子が死り神に近づいていく。
私も、様子がおかしくなった新田くんのもとへ__?
うそでしょ?
こんなときに、足元がグラついた。
戻ってしまう。
死り神の正体を確認することなく、現実に戻っ__て、しま__う___。



