溺愛婚姻譚〜交際ゼロ日ですが、一途な御曹司と結婚します〜


クリーニング代よりよっぽどいいと喜ぶあたり、本当にスイーツには目がない。


「お口に合うといいのですが……。本当に申し訳ございませんでした」
「もうお気になさらないでください。それに、口に合うもなにも、どれも綺麗ですしお味も上品でとてもおいしくいただいています」


決してお世辞ではない。


「ありがとうございます。どうぞごゆっくりしていらしてください」


最後にもう一度頭を下げて彼女はテーブルから離れた。


「なんか得した気分」
「着物が汚されたのに?」


ニコニコ顔で呟く美華を見て、彼が目を丸くする。


「だって代わりにこんなにかわいい和菓子をいただけるんですもん」


美華にとっては着物よりもスイーツなのだ。それに汚れたうちに入らない。