うまく乗せられ、ついいい女になった気分になる。
続けざまに併設されたサロンでヘアメイクまで施されていく。
髪は緩く編み込まれたアップスタイル。ピンクベースのメイクはラメでキラキラに光っている。
自分なのに自分じゃない。不思議な気分だった。
仕上がったジャストタイミングで博人が鏡に映り込み、その姿に釣られるように立ち上がる。
博人は、帰国したときに着ていたラフなシャツとチノパンスタイルから、光沢感のあるシルバーグレーのスーツに着替えていた。
無造作だった髪もバックにきっちりと撫でつけられ、ワイルドな魅力に溢れている。
(素敵……)
その姿につい見惚れていると、博人がゆっくりと近づいてきた。
「驚いたな。すごくいい。最高に綺麗だ」
そばにいるスタッフたちを気にも留めず、恥ずかしげもなく美華を褒め称える。
そのまま足を進めて美華の肩に手を乗せ、額にキスを落とした。
あら!とスタッフたちが微かにざわめくから堪らない。美華は顔を真っ赤にして俯いた。



