千紘さんのありがた~いお話

 照れながら、

「いえいえ。
 私ごときの腕で、作ってもいいものなのかなーと思いまして」
と言うと、

「そのお前ごときの腕で、毎日、晩ご飯作ってるじゃないか」
と言ってくる。

 ……なんだろう。
 ちょっと嬉しい。

 聞きようによっては、かなりディスられているのだが。

 千紘は、下手くそなのに頑張っている、と褒めてくれているような気がした。

 ちょっと嬉しくて恥ずかしくて、真昼は深く風呂にもぐる。

 それから、軽く口だけ出して、
「……ありがとうございます」
と小さく言った。