千紘さんのありがた~いお話

 



 月曜日の放課後、その書店の前を見た龍平は一瞬、おっ、綺麗なおねえさんが居る、と思ったが。

 よく見たら、真昼だった。

 約束したゲームソフトを持ってきてくれたようだ。

「真昼さん」
と手を上げると、真昼が笑って振り返してくる。

 側に行き、
「いやあ、今、綺麗なおねえさんが居ると思ったら、真昼さんだったよー」
と言うと、真昼は、ん? という顔をした。

「それはなに?
 綺麗なおねえさんだな、と思ったけど、よく見たら、私だったので違ったなって話?」

 いやいや、と言ったが、当たらずとも遠からず。

 真昼は確かに綺麗だが、話していると綺麗なことが気にならないというか。

 二人で居ても、緊張しなくしてすむキャラだ。

 それが真昼にとっていいことなのかはわからないが――。