千紘さんのありがた~いお話


 



「あのー、真昼さん。
 その夢すごく失礼なんですけどー」
と真昼は、愁子に言われた。

「その夢の無人島って、たぶん、此処のことですよね。
 僻地(へきち)だけど、そこまでじゃないですよ~」

 いやいや。
 イメージですよ、イメージ、と真昼は苦笑いする。
 
 翌日、また書店に現れた愁子を捕獲したのだ。

「ねえ、アイスおごるから、話聞いて」
と言いながら、首根っこをつかんで引きずっていこうとしたら、

「意外な力持ちですねっ、真昼さんっ」
と引きずって行かれながら、愁子が、

「ハンバーガーなら聞いてあげますよ」
と言ってきたのだ。

「いいけど。
 晩ご飯食べられなくなっちゃうよ?」
と言ったのだが、

「食べられますよ、それくらい」
と言われる。