今日も朝から、うちの妻は呑気だ――。
「行ってきます」
と千紘が玄関で言うと、ダイニングキッチンから顔を覗けた真昼は焦ったように言ってきた。
「あっ、ちょっと待ってください」
そのまま何処かへ消える。
再び、現れた真昼は、
「どうぞ、私がせっせと作りました」
と言いながら、なにかを引きずってきた。
「ゴミです」
……弁当じゃないのか。
千紘は近くの回収所に捨てられるよう、真昼がせっせと仕分けしたダンボール入りの紙ゴミを見る。
「……行ってきます」
とそれを抱えて行こうとすると、
「あっ、待ってください、これっ」
とまた呼び止められる。



