千紘さんのありがた~いお話

 



「あっ、あの占い師はヤブですっ」
と少し離れた真昼は、行列を振り返りながら言って、千紘に、

「いや、医者か……」
と言われる。

 だって、私の気持ちはこんなに変わったのに。

 なにも変わってないだなんて、と前回から、ほとんど変わらぬ診断表を真昼は見つめる。

『うん。
 この間と変わってないねー』
という占い師の言葉が頭によみがえったとき、真昼は、

 いや、待てよ、と思った。

 待てよ、まさか。

 もしかして……っ。

 私は、実は、最初から千紘さんを好きだったとか?

『ご主人もなにも変わってないねー』

 実は、千紘さんも私を好きだったとかっ?