千紘さんのありがた~いお話

 



「それではおやすみなさい」

 可愛らしいパジャマを着た、お風呂上がりで、ほかほかの真昼がそう言い、ぺこりと頭を下げてくる。

 慣れない家事で疲れているらしい真昼は、いつも早く寝てしまう。

「うん……。
 おやすみ」
と千紘は言った。

 千紘はニュースを見たり、調べ物や書き物をしながら寝てしまうことが多いので、テレビのある部屋に布団を敷いて寝ている。

 なので、真昼は大きなキングサイズのベッドにひとりが寝ているのだ。

 ぺたぺたと遠ざかっていく真昼のスリッパの音を聞きながら、いつまでこんなことが続くんだろうな、と思っていた。

 真昼。
 お前、ひとりでそのでかいベッドに寝て寂しくはないのか。

 そう思って、そっと覗いて見ると、真昼は、なんにも考えてなさそうな顔で爆睡している。