千紘さんのありがた~いお話

「俺は結婚してから、お前を大切にしてるだろうが。
 お前は他に経験がないからわからないだろうが、かなり大事にしている」

 いや、貴方には他の経験があるのですか。

「浮気もしないし。
 せっせと稼いだ金も全部お前に渡してるし。

 小遣いから、あんなにたくさん服も買ってやったし」

 援助交際ですか……。

 千紘は、そこで一瞬、眉間に指をやって悩む。

「真昼。
 一方的にまくし立ててしまっているが、俺の気持ちは上手く伝わっているか?」

 学校の先生とか教授とかって、実生活でも、講義みたいに、一気にしゃべる人多いよな~。

 いや、いい話なんだろうが。

 家族としては、口をさし(はさ)むところがないのは、ちょっと困るんだが、と教員を父に持つ真昼は思っていたが。

 千紘には、そんな真昼の思いが伝わっているのか、いないのか。

「そんな真正面から見つめてくるな、真昼。
 落ち着かないから」
と言ってくる。

 いや、それは、貴方が私の両肩を抑えて、ホールドしているせいですが……。