千紘さんのありがた~いお話

 



 なにか物言いたげだったが、酒でもう、ご機嫌のようだ。

 千紘はテレビのある部屋から、隣のダイニングキッチンを窺いながら思う。

 食洗機が欲しいと、いつも、もらしている真昼だが、酔った勢いで片付けているときは気にならないらしい。

 鼻歌まじりに茶碗を洗っているようだ。

 とりあえず、こいつには酒を与えておけばいいということか?

 ……だったら、見合いも呑み屋ですればよかった、と千紘は思う。

 そしたら、こんなややこしい話にはならなかった気が……と千紘は今更してもしょうがない後悔をしていた。