昨日、真昼にちゃんと話せなかったなと、職場に来たあとで、ようやく目が覚めてきた千紘は思った。 休み時間に、真昼のスマホに電話をしてみる。 だが、真昼は出なかった。 落ち着かない気持ちになり、何度か鳴らすと真昼が出た。 「なにしてるんだ、真昼」 「風に吹かれています」 「何処で?」 周囲を見回すような気配がした。 「……竹林の中です」 「かぐや姫か」 「新幹線に乗ってきました」 「そこは何処だ」 「……京都ですかね?」