千紘さんのありがた~いお話

「なんで、急にそんなこと言うんですかっ」
と言うと、千紘は、

「タイミングを逃すなと大谷が言っていた」
と言い出す。

 いや、だから、何故、そこで、大谷くんっ?
と思う真昼に、千紘は言った。

「あいつは神なんだ」

 いや、なんのですか。

「恋愛の神様だ」

 ただチャラいように見えましたけど。

「あいつは……、

 誰も押してくれなかった、俺の背中を押してくれた」

 えっ? と言いながらも、どきりとしてしまっていた。

「真昼。
 今日は一緒に入ってもいいか」
と千紘はもう一度、訊いてきた。