今日、千紘の釣書と写真を取り返しに峰子のところに行ったことは黙っておこう。
真昼は、そんなことを考えながら、いそいそ晩ご飯の支度をしていたのだが。
千紘には、あっさりバレてしまった。
そのことで、どきまぎしながら、千紘と一緒に呑んでいたら、唐突に、千紘が言ってきた。
「お前の望みなら、なんでも叶えてやるぞ」
ど、どうしたんですか、急にっ、と思いながらも、なんだか息苦しくなる。
なんでだろうな。
そんなに酒も呑んではいないのに、と思いながら、真昼は笑いを押し上げ、千紘に言った。
「それ、出会ったときにも言ってましたね、千紘さん」
軽い感じに流そうとしたのだ。
だが、心の中では、なにも流せてはいなかった。



