「ほら、田所。
早く教室に戻れ」
と千紘はその女生徒に言っていた。
その様子に真昼は衝撃を受けていた。
転任早々、彼に気がありそうな女子高生が居たからではない。
どうせ、彼女は千紘があそこまでの変人だとは知らずに、あの外見だけを見て憧れてるだけだろうからだ。
真昼の衝撃の理由は他のところにあった。
自分と千紘の間にある緊張感が、生徒との間にはないように見えたことだ。
私、妻なのに、生徒さんたちより、千紘さんに距離を置かれてるっ!?
誰も居なくなったグラウンドの金網をつかみ、真昼は、いつまでも二人の消えた校舎の方を見ていた。
女子校の金網に張り付く、完全な不審者だ。
そのとき、
「ねえ、あんた、誰?」
いきなり若い男の声がして振り返ると、金網の向こうの離れた位置に、ブレザーの制服を着た若い男が立っていた。
早く教室に戻れ」
と千紘はその女生徒に言っていた。
その様子に真昼は衝撃を受けていた。
転任早々、彼に気がありそうな女子高生が居たからではない。
どうせ、彼女は千紘があそこまでの変人だとは知らずに、あの外見だけを見て憧れてるだけだろうからだ。
真昼の衝撃の理由は他のところにあった。
自分と千紘の間にある緊張感が、生徒との間にはないように見えたことだ。
私、妻なのに、生徒さんたちより、千紘さんに距離を置かれてるっ!?
誰も居なくなったグラウンドの金網をつかみ、真昼は、いつまでも二人の消えた校舎の方を見ていた。
女子校の金網に張り付く、完全な不審者だ。
そのとき、
「ねえ、あんた、誰?」
いきなり若い男の声がして振り返ると、金網の向こうの離れた位置に、ブレザーの制服を着た若い男が立っていた。



