千紘さんのありがた~いお話

 


 うちの生徒にちょっかいをかけている奴が居る。

 学校近くの松林で、チャラついている男女が居ると思ったら、片方は、隣のクラスの女生徒だった。

 一言言うべきか、いや、無粋かな、と思いながら、千紘は遠目にそのカップルを見つめていたのだが。

 その男の方に、見覚えがあった。

 この間、商店街をまったく違う女生徒の肩を抱いて歩いていた男だ。

 うーむ。

 どうしたら、あんな風にチャラチャラできるのだ。

 そうだ。

 確か、名前は……と思いながら、ジリジリ近づいていった。