千紘さんのありがた~いお話

 



 千紘さんだ……。

 翌朝、目覚めた真昼は、最初、ちょっと驚いて。

 今度はマジマジと見つめてみる。

 うーむ。
 寝てても賢そうというか。

 少しも乱れたところがないと言うか。

 そんなことを考えながら、横になったまま、なんとなく千紘の顔を眺めていた。

 ……この人、こんな顔で寝てるんだ。

 仮とは言え、妻なのに、初めて知ったな、と思う。

 そのとき、スマホの目覚ましが鳴りかけたので、思わず、止めた。

 なんとなく、このまま眺めていたいと思ってしまったからだ。

 だが、千紘はその一瞬鳴った音で目を覚ましてしまう。

 こちらを見て、今、自分が驚いたように、千紘も驚いた。