千紘さんのありがた~いお話





 結局、三人で、自動販売機でジュースを買って、ベンチに座って食べた。

「でもさ、真昼さん、お金ないないって言うけど。
 先生って、お坊ちゃんっぽくないですか?」
と由也に言われる。

「千紘さんの実家にお金があっても、私には関係ないし。
 また、引っ越しビンボーにならないように、貯めとかないとねー」
と言うと、

「……また引っ越すの?」
と龍平に訊かれる。

「うん。
 千紘さん、此処に居るの、代わりの先生が来るまでだから、一年だけなの」

 そう、と言う龍平もなんだか元気がなかったが、真昼も元気がなくなった。

 そうか。

 千紘さんと居るのも、もうそんなに長い間じゃないんだ。

 気がつけば、夏になってるし、と真昼は真っ青な夏空を見上げる。

 なんか時間が経つのが怖いな、とふと思った。