千紘さんのありがた~いお話

「一個ずつならおごってあげるよ。
 なにがいい?」
とおねえさんらしく訊いてみると、由也と龍平は、

「いや、いいですよ」

「真昼さん、お金大事にしなよ」
と言ってくる。

「大丈夫だよ。
 そのくらいのお金はあるよ」
と言うと、龍平が、

「そのくらいはって……

 もしかして、またないの?

 出会った頃、もう無駄遣いしないと反省したとか言ってなかった?」
と言ってくる。

「いやいやいや。
 今回は、貯めたうえでないのよ。

 少しは計画的に動かないとね。
 大人ですから」
とちょっと威張って言うと、へー、と珍しく感心した龍平が言う。