千紘さんのありがた~いお話

 



 千紘がテレビの部屋で待っていると、
「これこれ、このホラーです」
と真昼が龍平に借りたゲームソフトを持ってきた。

「またホラーかっ。
 あいつの心は真っ黒かっ」

「……偏見ですよ、千紘さん」
と言いながら、真昼は、そのゲームを本体にセットする。

「龍平くんもまだクリアしてないみたいなんですけど。

 ちょっと模試が続くので、遊んでていいから、預かっててくれって言われたんですよ」

「さすがは生徒会長だな、感心なことだが」
と言っている間に、オープニングが始まるが、最初から、おどろおどろしい画面だった。

 まず、懐中電灯を手に夜道を探索しなければならないらしい。

「これ、ひとりだと怖くてできなかったんです。
 でも、ほら、二人なら、できますねっ」
と真昼は嬉しそうに主張してくる。

 二人でできることで、より仲良くなれることなら、他にもあるんだが……と思いながらも、真昼に付き合ってゲームをやっているうちに本気になる。