千紘さんのありがた~いお話

 偽装結婚でいいと言ったら、真に受けて、なにもさせないくせに、妻なのか。

 ――と腹の中だけで思って、口には出さなかった。

 メニューから顔を上げた真昼が嬉しそうに言ってくる。

「千紘さん、ピザ食べたくないですか?」

「……値段見て頼めよ」
とだけ言って、千紘は外を見た。