「いつも主人がお世話になっております」
と自分に続き、真昼が丁寧に頭を下げるのを不思議な気持ちで聞いていた。
「いやあ、噂通りの綺麗な奥さんだねー」
から始まり、少し話していると、子どもたちが、
「お父さん、テレビ始まる。
帰ろうよー」
と騒ぎ出した。
はいはい、と言った花本は、じゃあ、と帰っていく。
真昼は、その家族連れを微笑ましげに見送ったあとで、すとんと座ると、またメニューをめくり始めた。
……お前はなにも思わないのか、真昼。
俺はものすごい違和感があったんだが、と思いながら、千紘は熱心に料理と酒を選んでいる真昼のつむじを見る。
赴任に合わせて、挙式し、此処まで連れてきたが。
今のところ、自分たちは完全に夫婦とは言えない間柄だったからだ。
『いつも主人がお世話になっております』
……俺はお前の主人なのか?
そして、お前は本当に、俺の妻なのか?
と自分に続き、真昼が丁寧に頭を下げるのを不思議な気持ちで聞いていた。
「いやあ、噂通りの綺麗な奥さんだねー」
から始まり、少し話していると、子どもたちが、
「お父さん、テレビ始まる。
帰ろうよー」
と騒ぎ出した。
はいはい、と言った花本は、じゃあ、と帰っていく。
真昼は、その家族連れを微笑ましげに見送ったあとで、すとんと座ると、またメニューをめくり始めた。
……お前はなにも思わないのか、真昼。
俺はものすごい違和感があったんだが、と思いながら、千紘は熱心に料理と酒を選んでいる真昼のつむじを見る。
赴任に合わせて、挙式し、此処まで連れてきたが。
今のところ、自分たちは完全に夫婦とは言えない間柄だったからだ。
『いつも主人がお世話になっております』
……俺はお前の主人なのか?
そして、お前は本当に、俺の妻なのか?



