そんなこんなで、微妙な緊張状態の続いたままの日曜日。
そろそろお昼なので、真昼がキッチンで食事の支度をしていると、千紘が横に立った。
ひっ、と昨夜のことを思い出し、緊張する真昼の側で、千紘は黙って真昼を見ている。
な、なんでございましょう。
わたくし、なにかご無礼を?
と固まりながら、真昼は機械的に菜箸で、鍋をつついていた。
「なにをしてる?」
「ふ、ふかふかの油揚げと戦っています」
昨日、立ち寄った道の駅で買ってきた、ふかふかの分厚い油揚げで、きつねうどんを作ったら美味しそうだと思ったのだが。
ふかふかすぎて、押しても押しても、浮き上がってきて、ちっとも味がしみてくれそうにない。
「落とし蓋でもしたらどうだ」
「……そ、そうですね」
と言いながら、真昼は菜箸を手に、再び固まったが。
固まる理由はさっきとは違っていた。
お、落とし蓋って、どうやってやるんでしたかね……?
頭の中に浮かぶのは、木の蓋みたいなあれだ。



