千紘さんのありがた~いお話

 




 翌朝。
 爆睡して目を覚ました真昼は、千紘を送り出したあとで暇になる。

 いや、家事は山積みなのだが。

 職場のように、何時までにこれをしなければならないというわけでもない。

 なので、ダラッと家事をしていたのだが、なんだか昨日久しぶりに出かけた街が忘れられず。

 お掃除して洗濯物干したら、近くの街に行ってみようかなー、などと呑気に思う。

 今はまだ春だから、私ひとりでも山を越えられるはず!

 つまりは、冬になったら、越えられない、ということなのだが……。

 真昼は急いで家事を終わらせ――、

 とは言っても、まだ要領が悪いので、結局、昼前になり、早めのお昼ご飯を食べた。

 まだまだ引っ越し貧乏が後を引いているので、外でひとりでランチなんてもったいないと思ったからだ。

 よし、と昨日、これを着て、山を越えようと思ったレモン色のワンピースを着たあとで、気がついた。