「今までずっと使ってた通販サイトから、初めましてって言われてしまったんですよ」
「ちょっと話が見えないんだが……」
「引っ越したとき、パソコンも変わったりして、パスワードがわからなくなったんですよ。
プロバイダーも変わって、登録してたアドレスもなくなっちゃったし。
ポイントも今、あんまりなかったからと思って、新しく登録し直したんです。
そしたら、長年使ってきたサイトから、初めましてって宣伝メールが来たんです。
なにかものすごいショックでした。
十年来の親友に再会したら、記憶喪失だったくらいの」
「いまいち、よくわからんが。
まあ……、春は出会いと別れの季節というからな」
と千紘は言う。
通販サイトと?
なにか話がおかしいが、もしや、慰めてくれているのだろうか?
と思ったとき、カウンターの端にあるハードカバーの本に気づいた。
襖から女の妖怪が顔を出していて、江戸風の男の人が、ひいいい、という感じで腰を抜かしている。
「ちょっと話が見えないんだが……」
「引っ越したとき、パソコンも変わったりして、パスワードがわからなくなったんですよ。
プロバイダーも変わって、登録してたアドレスもなくなっちゃったし。
ポイントも今、あんまりなかったからと思って、新しく登録し直したんです。
そしたら、長年使ってきたサイトから、初めましてって宣伝メールが来たんです。
なにかものすごいショックでした。
十年来の親友に再会したら、記憶喪失だったくらいの」
「いまいち、よくわからんが。
まあ……、春は出会いと別れの季節というからな」
と千紘は言う。
通販サイトと?
なにか話がおかしいが、もしや、慰めてくれているのだろうか?
と思ったとき、カウンターの端にあるハードカバーの本に気づいた。
襖から女の妖怪が顔を出していて、江戸風の男の人が、ひいいい、という感じで腰を抜かしている。



