殺す少女と堕ちる男達 1

仁side

あの3人が来たからか、今日はやけに賑やかだった。拓哉は瞬君と言い合ってるし、あの女嫌いの葵が、目を輝かせてナルちゃんに話しかけている。ほんとに、すごいね。

総長の彪吾も、そんな光景を少し嬉しそうに見ているし、秀一も、さっきナルちゃんに自分を名前で呼べと真っ黒い笑みで言っていた。
他の女の子が「秀一君〜」とか言ったら、すごい嫌な顔するのにね。

かくいう俺も、完璧に作った笑顔でナルちゃんに話しかけた時、一瞬、ほんの少しだけ嫌な顔をしたが、直ぐに無表情に戻って答えていた。

女の子なら誰でも顔を赤らめる完璧な笑顔に、嫌な顔をしたんだ。きっと気づいたんだね。
でも、何か聞いてくることも、深く探ってくる事もしなかった。それは、単に俺に興味が無いのか
、はたまた別の何かなのか。それは分からないけど。

俺はこんなに無表情で掴みどころのない女の子は初めてだよ。