殺す少女と堕ちる男達 1

それから西城組の専属医師に見てもらい、安静にしていればいいと言われた。

それから、若に囚われていた女性達の事を聞くと、今はもう殆どの人が家族の元へ戻っていったらしい。そこで、葵の母親のことを聞くと、まだ西城組に居ると言っていた。因みに、葵の母親がいるのは本家ではなく、もうひとつ敷地内にある建物の方だ。

まぁ、多分、酷いことを言って突き放した為、どの面を下げて帰ればいいか分からない。なんて所だろう。葵の話だとこの前会ったのだって3年ぶりくらいらしいし。

………………まったく

私は、安全と言われた言葉を無視してベッドから下り、短パンに上半身包帯のグルグル巻きの上から黒いパーカーを羽織って部屋を出る。そして、抜き足差し足忍び足で家から出て、葵の母親のいる建物へ、裏口から入っていった。

そして、扉をノックする。