智樹の返事があまりに軽いので、あたしは念を押すように言った。


「わかってる。千恵美がまだ学校内にいるかどうか、探してくるよ」


そう言って智樹は立ち上がった。


「もう行くの?」


「なに? のんびりでもいいのか?」


「そういうワケじゃないけど……」


「だろ? じゃ、行ってくる」


智樹はちょっとコンビニまで出かけるような気軽さでそう言ったのだった。