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それからあたしたちは大量の食料と、板を買いこんだ。


「本当にいいんだよな?」


両手に買い物袋を下げた武が聞いてくる。


「もちろんだよ!」


あたしは大きく頷いた。


武と一緒なら、どこにいたって同じだ。


幸せなことに変わりはない。


沢山の買い物をしたあたしたちがたどり着いた先は、あたしの家だった。


玄関は鍵が締まっていて、母親の車もない。


ちょうど、どこかへ出かけてくれているみたいだ。


もしかしたら、あたしを探しているのかもしれない。


あたしと武の2人はまっすぐあたしの部屋へ向かった。


この部屋はあたしにとっても、武にとっても特別な部屋だった。


だって、初めてあたしたちの気持ちが通じ合った場所なのだから。