口の中の水分が奪われて激しくむせ込む。


「ちょっと、頑張って作ったんだからちゃんと食べてよ!」


千恵美はそう怒鳴り、あたしの口に次から次へとおかずをねじ込んでいく。


あたしは窒息しないように食べ物を飲み込むか、吐きだすかのどちらかしかできなかった。


「あれ、もう空っぽだ」


やがてお弁当箱の中が空になってようで、千恵美は立ち上がった。


「じゃ、また来るね」


そう言うと、スキップをしながら小屋を出る。


床には口から零れたサンドイッチは零れ、あたしは千恵美の後ろ姿を睨み付けたのだった。