「……なにをしてほしいの?」


あたしは智樹へ向けてそう聞いた。


「そうだなぁ。監禁なんて大事をするなら、それなりの報酬は欲しい」


「もったいぶらないで、ちゃんと言って」


すると、智樹がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえて来た。


「ノドカを……抱きたい」


智樹の言葉と共に強い風が吹きぬけた。


あたしはキツク目を閉じ、そして開ける。


「わかった」


あたしは感情のこもらない声で返事をしたのだった。