「美空ちゃんはさ、俺にどうしてほしいの?」
「え?」
急にそんなことを聞かれて面食らった。
どうしてって、それはもちろん決まってる。
「近藤先輩と仲直りしてほしいです。また以前のように学園に戻って来てほしいです」
小さな声で答えると、先輩は苦笑いをした。
「あのさぁ、今のキミは胸の中に溜まっていたヘドロをぜんぶ吐き出せて、さぞかし気分爽快なんだろうね」
気分爽快……なわけじゃないけど、言わなければならないことをやっと言えたとは思ってる。
ぜんぜん気持ちは楽になっていないけど。
「対して今の俺はさ、目の前で勝手に吐かれた他人のヘドロを、頭から被った状態なの」
伊勢谷先輩の目が、まるで底の知れない洞穴みたいに暗い。
いつもブラウントパーズのように美しく澄んでいた瞳が、こんなになってしまうなんて。
「キミが吐き出したもので全身ドロドロになった俺に、『そのまま平気な顔して学校へ行け』って言ってるんだよ? どれだけ残酷なこと言ってるか自覚してる?」
……絶句した。
言われて、先輩の言う通りだと初めて気がついた。
あたしが望むことは、被害者である伊勢谷先輩に、加害者のあたしがしたことをひとつ残らず水に流せって言っているのと同じことなんだ。
あぁ、あたしは、どこまでこの人を傷つけるんだろう!
「え?」
急にそんなことを聞かれて面食らった。
どうしてって、それはもちろん決まってる。
「近藤先輩と仲直りしてほしいです。また以前のように学園に戻って来てほしいです」
小さな声で答えると、先輩は苦笑いをした。
「あのさぁ、今のキミは胸の中に溜まっていたヘドロをぜんぶ吐き出せて、さぞかし気分爽快なんだろうね」
気分爽快……なわけじゃないけど、言わなければならないことをやっと言えたとは思ってる。
ぜんぜん気持ちは楽になっていないけど。
「対して今の俺はさ、目の前で勝手に吐かれた他人のヘドロを、頭から被った状態なの」
伊勢谷先輩の目が、まるで底の知れない洞穴みたいに暗い。
いつもブラウントパーズのように美しく澄んでいた瞳が、こんなになってしまうなんて。
「キミが吐き出したもので全身ドロドロになった俺に、『そのまま平気な顔して学校へ行け』って言ってるんだよ? どれだけ残酷なこと言ってるか自覚してる?」
……絶句した。
言われて、先輩の言う通りだと初めて気がついた。
あたしが望むことは、被害者である伊勢谷先輩に、加害者のあたしがしたことをひとつ残らず水に流せって言っているのと同じことなんだ。
あぁ、あたしは、どこまでこの人を傷つけるんだろう!


