期間限定『ウソ恋ごっこ』

しばらく待っているとガチャリという重い音がして、厚い扉がゆっくりと開く。


「お待たせしました。中へどうぞ」


白いエプロンを着けた、50代くらいの白髪混じりの女の人が現れた。たぶん家政婦さんだろう。


中に入れてもらってすぐ、広いエントランスと天井の高さに驚いた。外観にふさわしい洋風と、微妙に和風の混じった独特なインテリアに圧倒される。


年代物っぽいシャンデリアとか、窓のステンドグラスや、壁に飾られた巨大な絵画が、格式の高さをひしひしと感じさせた。


「坊ちゃまの部屋は二階です。ご案内します」


「あ、はい」


赤い絨毯が敷かれた階段を上って、廊下を少し進んだところで家政婦さんの足が止まった。そして、繊細な彫刻の施された木製の扉をノックする。


「坊ちゃま。お連れしました」


「ああ、どうぞ」