期間限定『ウソ恋ごっこ』

「簡単よ。伊勢谷先輩じゃなくて、折原先輩の家を教えてくださいって頼んだの」


「折原先輩の家? ……あ!」


そっか! 折原先輩と伊勢谷先輩って、お隣同士だったっけ!


真央ちゃん、すごい! あたし思いつかなかったよ!


あれ? それにしても疑問が残る。


「真央ちゃんと折原先輩って、冗談でも友好的とは言えない関係なのに、なんで教えてくれたの?」


「嘘ついたから」


「嘘ぉ?」


キョトンとするあたしに、真央ちゃんがニヤリと笑った。


「うん。これまでずいぶん折原先輩には失礼なことをしたから、謝罪の意味でお見舞いに行きたいって嘘ついたの」


あたしは口をあんぐり開けた。


謝罪って、真央ちゃんが自分の負けを認めるようなことするわけないじゃん!


って、あたしならすぐに嘘だって見破れるけど、SP軍団のひとたちは真央ちゃんのこと知らないもんねぇ。


たぶんノリノリで目に涙くらいためてお芝居したんだろうし、そりゃ騙されるわ。


「あのひとたち、めっちゃ勝ち誇った顔で『ようやく自分の非を認める気になったのね』って教えてくれたよ。それ見ながら心の中で、ばーかばーかって笑ってた」


SP軍団には申し訳ないけど、あまりにも真央ちゃんらしくて笑ってしまった。