期間限定『ウソ恋ごっこ』

「責任をとらなきゃいけない。あたしが謝ることで、もしかしたら伊勢谷先輩の気持ちを悪化させちゃうかもしれないけど、知らんぷりだけはしちゃいけないと思う」


雨だれみたいにボタボタ落ちる涙を手で拭きながら訴えるあたしに、真央ちゃんが何度もうなずいている。


そしてあたしの背中に両腕を回して、優しく抱きしめてくれた。


「偉いよ、美空。さすがあたしの親友だ。あんた勇気あるよ」


「違うよ。勇気なんてないよ」


あたしはフルフルと首を横に振った。


本当は伊勢谷先輩と会うのがすごく怖い。壊れた先輩の心に手を伸ばしたら、きっとあたしの両手は傷ついて血を流すだろう。


「でもこのまま逃げて一生後悔し続けるのは嫌なんだ。だからあたし、先輩の自宅に行こうと思う」


先輩がいつ学園に戻ってくるかわかんないし、それまでほったらかしていい問題じゃない。