「そうだ。うまいぞ」
また耳元で低くささやかれて、吐息の感触に背筋からゾクゾクと甘い鳥肌が立って腰が抜けそうになる。
い、意識を他に逸らさないと、この場で倒れちゃいそうー!
わざと視線をあちこちに移動させたら、向かいのイスに座ってこっちを見ている伊勢谷先輩の姿が視界に入った。
伊勢谷先輩は妙に真面目な顔であたしを見つめて……いや、あたしと近藤先輩を見つめていたけれど、あたしと目が合った瞬間に、なぜかサッと視線を逸らした。
伊勢谷先輩らしくないその様子を見て、胸がザワリと騒ぐ。
まさか、あたしが真っ赤になって動揺していたせいで秘密がバレた?
いや、まさかね。でも、もしも……。
「チビ、皿をくれ」
「え? あ、はい!」
我に返ってお皿を手渡すと、先輩はフライパンの上にお皿を蓋みたいにかぶせて、ひっくり返した。
そしてフライパンを外すと、お皿の真ん中にきれいな半月のようなオムレツが現れる。
前に先輩が作ったオムレツに比べると、さすがにちょっとマダラっぽくて不格好だけど、それでもあたし的には充分な出来栄えだ。
その上に手作りバターを乗せて、近藤先輩が満足そうに言った。
「プレーンオムレツの完成だ」
……出来た。ついに出来た。
オムレツの完成だー!
また耳元で低くささやかれて、吐息の感触に背筋からゾクゾクと甘い鳥肌が立って腰が抜けそうになる。
い、意識を他に逸らさないと、この場で倒れちゃいそうー!
わざと視線をあちこちに移動させたら、向かいのイスに座ってこっちを見ている伊勢谷先輩の姿が視界に入った。
伊勢谷先輩は妙に真面目な顔であたしを見つめて……いや、あたしと近藤先輩を見つめていたけれど、あたしと目が合った瞬間に、なぜかサッと視線を逸らした。
伊勢谷先輩らしくないその様子を見て、胸がザワリと騒ぐ。
まさか、あたしが真っ赤になって動揺していたせいで秘密がバレた?
いや、まさかね。でも、もしも……。
「チビ、皿をくれ」
「え? あ、はい!」
我に返ってお皿を手渡すと、先輩はフライパンの上にお皿を蓋みたいにかぶせて、ひっくり返した。
そしてフライパンを外すと、お皿の真ん中にきれいな半月のようなオムレツが現れる。
前に先輩が作ったオムレツに比べると、さすがにちょっとマダラっぽくて不格好だけど、それでもあたし的には充分な出来栄えだ。
その上に手作りバターを乗せて、近藤先輩が満足そうに言った。
「プレーンオムレツの完成だ」
……出来た。ついに出来た。
オムレツの完成だー!


