期間限定『ウソ恋ごっこ』

あー、絶対なんか仕掛けてくるだろうなぁとは思ってたけど、なるほどね。こうきたか。


「犯人のわかってる推理小説って、つまんないよねぇ……」


腕組みしながらボソッと真央ちゃんがつぶやくと、伊勢谷先輩が勢い込んで問い詰める。


「え!? キミ、犯人だれだか知ってるの!? なら教えてよ!」


イラッとした真央ちゃんのこめかみがピクンと反応した。


真央ちゃん真央ちゃん。青筋、青筋。


伊勢谷先輩は本気でわかってないんだから、ここは抑えて!


「犯人捜しはどうでもいい。それよりこれからどうするかだ」


近藤先輩が話をパッと切り替えた。たしかに折原先輩を追及したところで簡単に認めるわけないし、証拠もない。時間の無駄だ。


「どうするって、食材がなきゃ料理はつくれないよ。延期するしかないだろ?」


伊勢谷先輩が当然のように言うと、折原先輩が即座に却下した。


「それはダメよ! あたしは今日に合わせて、時間とお金をかけて食材を準備したんだもの。同じものはもう揃えられないわ」