期間限定『ウソ恋ごっこ』

そう言って前を向いたら、夜空に星の光が見えた。オレンジ色や白い星が、あちこちに散ってチカチカ瞬いている。


まるで誘うように瞬く輝きを眺めながら思った。


ムリだよ。あなたには手が届かない。


ほんの少しの間でも、この手で掴めたと感じたのは幻で、実際に両手を開いてみればカラッポなの。


そんなのあたり前だよね。星なんて手に入れられるはずもなかったのに、なにを期待していたんだろう……。


足取り揃えて隣を歩く人と手を握り合いながら、叶わない現実を思い知るのは悲しい。


あたしの家に近づくにつれてどんどん悲しみが深まって、両足と心が鉛のように重くなっていく。


重みに耐えきれず何度も立ち止まってしまうたびに、先輩があたしの手を強く握って先へと促す。


そのときだけ、ほんの少し先輩を(うら)んだ。