期間限定『ウソ恋ごっこ』

「無理して食べなくていいよ」


もういっそ目の前で生ゴミに捨ててもらった方が気が楽だ。でも先輩は頑として首を縦に振らない。


「いや、ぜんぶ食う。べつに毒が入ってるわけじゃないんだから」


「そりゃ毒は入ってないけど。入れた覚えないし」


「ちゃんと食うさ。あたり前だろ? だって好きな女……」


そこまで言って、先輩が急に表情を硬くして口を閉ざした。そして少しだけ間を置いて、また口を開く。


「だって大切な女の手料理だからな」