期間限定『ウソ恋ごっこ』

まず舌触りがだめ。ボロッボロのパッサパサ。バターが焦げ過ぎて嫌な匂いがするし、なによりも致命傷が……。


「味付けするの忘れてた」


「だな。気づいてたけど、あえて言わなかった」


「あうぅ」


もはや、ぐうの音も出ない。我が身の出来の悪さに恥じ入るばかりだ。


「おい、その皿を返せよ。俺の夕飯なんだから」


先輩が手を伸ばしてきたけれど、返すのをためらう。


自分が食べてみて、なおさらこんなの先輩に食べさせたくない。


もったいないって次元の話じゃないもん。これ。